管理者の点検・報告の義務

管理者の点検・報告の義務

関係者のためのQ&A

防火対象物の点検・報告の義務に関する疑問をよくある質問形式でお答えします。

Q
点検・報告はなぜ必要なの?
A

建物には、各種の消防用設備等が設置されていますが、これらは、平常時に使用することがないため、いざという時に確実に作動し機能を発揮するかどうかを日頃から確認しておくことが重要です。
このため、消防法では、消防用設備等の定期的な点検と消防機関への報告を義務づけています。

Q
点検・報告の時期は?
A

機器点検:6ヶ月ごと外観や機器の機能を確認します。
総合点検:1年ごと機器を作動させて、総合的な機能を確認します。
報告期間:防火対象物の用途に応じて定められています。点検の期間と報告の期間は異なります。

Q
点検実施者の資格は?
A

防火対象物の用途や規模により、次のように定められています。
消防設備士または消防設備点検資格者

  1. 延べ面積1,000m2以上の特定防火対象物
    デパート、ホテル、病院、飲食店、地下街など
  2. 延べ面積1,000m2以上の非特定防火対象物で、消防長または消防署長が指定したもの
    工場、事務所、倉庫、共同住宅、学校など
  3. 特定用途部分が避難階以外の階に存する建物で、階段が2以上設けられていないもの

防火対象物の関係者上記以外の防火対象物

Q
点検の結果、不良箇所があった場合は?
A

すみやかに改修や整備をしなければなりません。(消防設備士でなければできない改修工事や整備があります。)

Q
特殊消防用設備の点検は何が違うの?
A

特殊消防用設備などの点検は、「設備等設置維持計画」に定める点検の期間ごとに適合しているかどうかについて、点検資格を有する消防設備士または消防設備点検資格者に点検してもらいます。(報告する人は、防火対象物の関係者です。)

点検の流れ

事前に行うこと

点検実施者と日時、手順などを打ち合わせます。
建物内の人々や利用者に点検の実施予定を知らせます。

点検時に行うこと

点検実施者が点検に必要な資格を有しているか、免状を確認します。
点検実施者が点検に必要な器具を所持しているかを確認します。
必ず立ち会って、適正な点検が行われているかを確認します。

終了時に行うこと

消防用設備等が正常な状態に復元されていることを確認します。
点検票等に正しく記入されているかを確認します。
不良箇所があった場合は、すみやかに改修します。